巌流島で見事にカポエイラ使いのマーカス・レロ・アウレリオ選手(アシェー・カポエィラ)に勝ってしまった菊野克紀さん!
試合前は怖かったと言っていたが冷静沈着に試合をコントロールして相手を自滅させてしまった。
あの冷静さを俺も少しは与える手助けをしてしまったのだろうか…。
菊野さんは8月半ば頃、カポエイラ対策のためにうちの道場に出稽古に来たのです。
巌流島でカポエイラが注目を浴びた瞬間から、いつかこの時が来るとは思っていたけど。
もし来たらそのお願いは受けるべきかどうか、嘘でも教えるべきかとか色々考えていたんだけど。
でも、この最高に素晴らしい漢の頼みを断れないです。会えばわかります。
カポエイラ対策をしに来ながらもカポエィラに対する尊敬の念をずっと持っていたのを凄く感じました。
いや、だからこそ強いんだよなーきっと。
まあしかし菊野さんに教えるのは楽しかった。
カポエイラ対策を教えるカポエイラ先生である自分はその時どう思っていたかと言うと…、
・前回の巌流島での空手対カポエィラ対決が、あまりにもカポエィラ対策をしていなかったんだなと思えるような内容だった。
・その結果カポエィラの良さが全然出ないで終わってしまったと言うカポエィラ界的にはなんとも微妙な物だった。
・思いっきりカポエィラの蹴りを出させまくる(対応できる)選手に菊野さんを仕上げてしまえば面白い試合をしてくれるだろう。
・その結果もし相手のレロ選手が負けたとしても、カポエィラの良さをきっと出し切ってくれるはず。カポエィラ界的には美味しいはず。
みたいに思っていました。
結果、レロ選手の体重コントロールのせいで(体重増やしすぎた)自滅したのはあるけど、自滅するほど焦らせた菊野選手の力、凄すぎました。蹴りを良く見ていたし。
カポエィラ教える必要なかったんじゃねーの?とちょっと思った。
まあ、カポエイラが負けたのは悔しいけど、カポエイラ的にも美味しい次のストーリーを巌流島はきっといずれ作ってくれるでしょう。その時はまたうちの道場の門を叩いて下さい。
出稽古後、
「試合終わったら相手とカポエィラしちゃって下さいよ!」
と笑って言ってたんだけど、実際閉会後に兄のマーカス・ヴィニシウス選手に誘われてカポエイラをしちゃった!
俺のビリンバウの下…。
って言うか自分の弟を倒した奴を笑顔でジョーゴに誘う兄貴…!
この画の素晴らしさ、どれだけの人が感じて貰えたかなあ。
息子2人を連れて行けて良かった。
応援の意味、大切さ。
菊野さんが見せてくれた勇気を持つ事。
ヴィニシウス選手が見せてくれた最後は笑顔で握手のカポエィラの良さ。
がある程度伝わったっぽい。
あー、カポエイラの楽器持って行って良かった。
道中、長男に「ビリンバウなんで持っていくの?弾くの?恥ずかしいからやめて欲しい」
と言われながら。
結局長男もパンデイロ叩いて応援しまくっていたけど。
うちの団体、カポエィラ・テンポはこの2選手が所属しているアシェー・カポエィラとは繋がりないんですけどね。
でもカポエィリスタが闘うんだったらビリンバウ弾いて応援しなきゃいかんでしょう。
同じカポエィリスタとして。
って事で入場の時とかタイミング見て応援してたんだけど速攻気づいて喜んでいた。
良かったー。彼らの親父のメストゥレ バハォンも喜んでいた。
最後の記念撮影の時にはビリンバウ貸してくれ!と言って超目立つポーズで写るヴィニシウス選手。
おもしれーなこの人。
隣には対戦した喧嘩フットボールのミケーレ・ベルギネリ選手。
ちなみに弟のレロ選手のカポエィラの世界でのあだ名はバハォンズィーニョと言います。
兄貴のヴィニシウス選手はオッソ ドゥーロと言います。
カポエィラの世界では基本的にあだ名で呼ぶ事が多いです。
ヴィニシウス選手に、今度試合に来る時はうちの道場に来なよと言っておいた。
隣にはMMAのプロ選手達がトレーニングしているGENスポーツアカデミーあるしと。
最高の調整できる環境でしょ。
そして外に出たら色んな人に「カポエイラもっと見たかった!」と言われた。俺、関係者じゃないけどね。
巌流島関係者の皆さん、宜しければ連絡下さい。解説でもカポエイラ楽器隊でも入場曲作りでもなんでもやります。
自前の道場を大久保に持っているので撮影もできます。